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[過去編] 第3.5話:人生最大の女装

第3.5話:人生最大の女装 [番外編!!]


社会人デビューから
時は少しさかのぼり、ミニマム武蔵20歳の1月
…そう、成人式です。


・自分の自認している性別の服を着る。
・我慢して生まれた時の性別の服を着る。
・着たい服を着る。
・そもそも成人式に出ない。

...などなど、GIDにとってはまずそこから選択のスタートです。


私は嫌々ながら振袖で出席しました( ・ _ ・ )


当時両親にカミングアウトしていなかったこと、そして幼い頃から着てくれと言われていた振袖があり、それを着ることが親孝行だと思っていたからです。
今考えると、そんなことしても誰も得しないです(笑)


振袖を着ることが嫌で、うじうじ悩んでいた私に
当時、付き合っていた彼女が


「人生最初で最後、最大の女装だと思って行ってこい!」


と、なんとも漢気あふれる一言をくれ、吹っ切れた私はなんとか髪を伸ばし、メイクをしてもらい
無事、人生最大の女装で成人式に出ました!
その後、家に帰ったらものすごい速さで着替えてメイクを落としました(笑)

カミングアウトしていた人たちが、スーツや袴で参加したと聞くと羨ましかったですが、今考えるといい経験だったのでこれはこれで、よしとしています(笑)
カミングアウトしていない人たちは、似たような経験をしているのではないでしょうか?



それから月日は流れ、就活が始まり
過去編『第4話:オカマって言うな!オカマに失礼だろ!!』
に続きます(笑)


「人生最初で最後、最大の女装だと思って行って来い!!」


この言葉は一生忘れられないですね(笑)
当時の彼女に感謝です(-∀-)
え?今?今は...お察しの通りです(笑)
いたら惚気ていると思います...。


今後も思い出したら番外編更新しまーす。
では( ̄^ ̄)ゞ

[過去編] 第4話:オカマっていうな!オカマに失礼だろ!!

はい!どうも、ミニマム武蔵です(=゚ω゚)ノ

前回、20歳になったら自分の意思で治療できることを書いたのですが、これは親の承諾を得ずにという意味で、当時の情報です。現在は、親の承諾があり、医師の許可があれば未成年でもホルモン治療を受けることができます。
賛否両論だとは思いますが、学生時代に悩んでいた私にとっては少しうらやましいですね。



さて毎度のことながら、前回のおさらい!

「高校を卒業したら家から出ていこう!」
と、決め

家から出る→自由になる→情報を集める→金を稼ぐ→治療する
という、ざっくりした計画を立てたミニマム武蔵。

両親に県外に出たいことを伝え、見事スポーツ推薦で県外の短大へと進学する。


周りに自分のことを知っている人がいない。

家族の繋がりのある近所の目を気にしなくていい。

自分の好きな服を着ても何も言われない。



こんなにも世界は生きて生きやすいのか。

今までの息苦しさはなんだったのか。

もう何も怖くない!
気がする...
マミりません(笑)

そう実感する日々。


しかし、短大→就職しても女性という呪縛からは解き放たれない


そんなミニマム武蔵の社会人編スタート!

-治療の第一歩まで-

私が取った資格は少々特殊職向きだったため、2月末~3月末と短期間ギリギリでの就職活動が始まりました。
そして特殊職が故にカミングアウトせず、女性職員として採用されました。

というのは建前で、私にカミングアウトする勇気がなかっただけです(´・_・`)
自分の生き方を通すか、安定して金を稼げるか...その2択で私は後者を取ったのです。
理想じゃ飯は食えないし、手術代も稼げない。
悔しさはありましたが、これがその時の現実でした。


唯一の救いは、その職場でもボーイッシュな女性職員という枠で扱ってもらえたことです。
その時はスポーツを続けていたこともあり、ボーイッシュでもそれほど女性らしくの押し付けはありませんでした。

しかし、子どもと関わる職種だったため、保護者の方と面談する時などは、女性らしくしろという無言の圧力が年配の女性職員から発せられていました。
気づかないふりをしてやり過ごしましたが(笑)


女性らしくない私に対して、子どもたちからは
「オカマかよ~」
などと言われていました。


「まず、オカマじゃない言うならオナベだし。
だとしても、言ってしまったら女性職員として働けなくなる。
しかし、ここでオカマをバカにされたままだと、
間違ったことを肯定することになる。
かといって、この空気を壊すわけにもいかない...」



とっさに出たのは
「オカマって言うな!オカマに失礼だろ!!」


オカマだってオナベだって一生懸命生きているんです。
もっと言いたかったですが、これが精いっぱいでした。



そんな日々を過ごしていた中、同期で年上の男性職員と私が付き合っているんじゃないかという噂が流れました。
もちろんそんな事実はありません。
私の恋愛対象は女性なのですから(笑)
その人をNさんとしておきます。
恋愛ネタみんな好きですよねー。
すぐに私の耳にも入ってきました。


T先輩「Nくんと付き合ってるって噂流れてるけどほんと?」
私「なんですかそれ?めっちゃ面白い。Tさん、それ信じてます?(笑)」
T先輩「いや、ないと思う(笑)でも、仲いいのは知ってるから別の何かあるんじゃないかと思ってさ」



T先輩と夜勤が被った日、2人きりの時にそう聞かれました。
Nさんとは確かに、男友達と同じ感覚で接していたため、周りから見たら付き合ってると思われても不思議ではなかったと思います。
そして勘のいいT先輩。
T先輩にも同類めいたものを感じていた私は、自分でも驚くほどあっさりとカミングアウトしました。


私「付き合うとか、ありえないです。」
T先輩「なんで?」
私「私、自分のこと男と思ってますもん。いわゆる性同一性障害ってやつです。」
T先輩「あー、なるほどね。そりゃ付き合うとかありえないわ(笑)でも、Nくん武蔵のこと意識してると思うからどうにかしたほうがいいよ。」



...と、職場での初カミングアウトは拍子抜けするぐらい簡単に終わりました。
T先輩、順応性高すぎかよ!!(笑)

後日、話題のNさんにもカミングアウトすると

Nさん「お前、今まで出会った女の中で一番気が合って楽だと思ってたけど、そういうことか!お前男なんやな。」

と、こちらもすんなり終了。
今までカミングアウトを渋ってきたのがアホらしくなるくらいでした。

その2人は、仕事上私が必要である時、少人数にカミングアウトするまで内密にして、なおかつ隠しきれない男っぽさをフォローしてくれていました。
その後もお世話になりっぱなしで、遠く離れた今でも親交があります。


そして、働いて金銭的に余裕が出てきた頃。
カミングアウトしたならもういいだろうと吹っ切れた私は、GID取扱いのある精神科の扉を叩きました。
自分で稼いだ金で、治療を始める第一歩。
GID診断書を取るカウンセリングのスタートは、6月なのにやけにいい天気だったことを覚えています。



はい。治療の第一歩まで編、いかがでしたか?


カミングアウトをさらっと受け入れる先輩。

「お前、男なんやな」
あっさり納得するNさん。

どうやら私は周りの人たちに恵まれたようです。


さて、次回の過去編は...

カウンセリングに通い始めるミニマム武蔵。
時間のかかる診療。
焦り。
苛立ち。
孤独感。
そして、初めて出会う同類たち。

第5話:画面の中で会った、ような…

次回をお楽しみに!